心理の授業
- Mizuki Yamabe
- 2016年5月8日
- 読了時間: 3分

Brother Baba Budanの記事を投稿した後、「メルボルン食べ歩き日記になりつつあるね」とのご指摘をいただいたので、ここで軌道修正して、まじめに食べ物以外の話をしようと思う(ちなみに写真は、今回の記事の内容とは関係ないが、State Library Victoria という、写真に写っている美しい閲覧室で有名なメルボルンの図書館である。フリー素材を使うよりは、と思い、貼った写真)。
私がこちらの大学で履修している3科目のうちのひとつに、Developmental Psychology(発達心理学)がある(ちなみに私の専攻は社会心理学である)。私が現在通っているメルボルンの某大学は心理学で有名で、分野別世界大学ランキングにおける心理のランキングでは、自分が所属する日本の大学よりも順位が高い。世界大学ランキングの妥当性はいまいちよく分からないけれど、オーストラリアと日本では授業のスタイルが違ったりするのかな―と興味を持ってオーストラリアにひょこひょこやってきた私であった。
Developmental Psychologyの授業は、週に2回ある1時間のLecture(大人数が参加する講義)と、1週間おきにあるtutorial(少人数の授業)から成る。ちなみにtutorialが1週間おきというのはまれなケースで、毎週あるのが普通だと思う。Developmental PsychologyのLectureは、指定された教科書の内容を、先生がパワポを使って説明していくスタイル。一方tutorialでは、あるトピック(今学期の場合心の理論)がひとつ設定されていて、そのトピックに関する実験のやり方から、その結果の分析方法(SPSSの使い方)、レポートの書き方まで丁寧に教えてくれる。
で、日本で通っている大学の心理の授業と、どこに違いがあるのかって話なのだが…
個人的には、LMS(Learning Management System: 学習管理システム)が充実しているなと思った。このことは、Developmental Psychologyの授業に限らず、他の授業にも言えることのような気がする(もちろんすべての授業を見たわけではないが)。LMSとは、ざっくり言ってしまえば、①授業の資料(パワポや文献)のダウンロード、②授業の録画の視聴、③インターネット上での課題や授業についての議論、④課題のオンライン提出、⑤成績の確認などが出来るウェブサイトのことである。
③は特に便利だと思った。教授やTutorに直接会いに行かなくても、ネット上で質問を書けば、他の生徒もしくはTutorが回答してくれる。それに、他の生徒の質問とその答えを見るだけでも、自分に抜けている考えや視点が分かったりして勉強になる。
④は、具体的には、Turnitinというシステムを使って課題を提出するのだが、このシステムがなかなかの優れもの。生徒が提出した課題と、過去の論文のデータとを照らし合わせて、コピペの疑いがある部分を自動的に検出してくれるため、剽窃の防止・発見に一役買っている。また、このシステムを使えば、Tutorがオンライン上で生徒の課題にコメントを加えることも可能である。ちなみに、日本の大学で、すでにTurnitinを導入しているところもあるみたいだ。
このように便利なLMSだけれど、頻繁にシステムトラブルがあるのが玉にきず。
LMSの充実度以外では、あまり違いは見あたらないかな…。高学年の授業になると、もっと違いが出てくるかもしれないけれど(ちなみにDevelopmental Psychologyはこっちの学部2年相当の授業)。他に思いついたらまた今度書こうと思う。
とか言っときながら100%食べ物の話に戻るんだと思う。乞うご期待。
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